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音の追求

高い技術力を誇るメルセデス・ベンツの子会社が製造した、轟音を放つ大型のエンジン。力強く荒々しい音を立てて始動し、その数秒後には低く唸るような音が迫力のある爆音に変わります。

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その距離、実に地球から月までの半分

メルセデスAMGペトロナス フォーミュラ・ワン™ チームにとって、フォーミュラ1(F1)グランプリへの参戦は、1万個ものパーツで構成される30トンに及ぶ資材と60名は下らない従業員を五大陸にまたがる世界各国のサーキットに送り込むことを意味しています。各目的地においてすべてが予定どおりに到着することを確実なものとしなければならないのは勿論のこと、そのために、システマティックであると同時に、臨機応変に状況に対処することも求められます。

Grande Complication Dial Explained
小さな世界

世界は時間とともに動いています。IWCの「ポルトギーゼ・グランド・コンプリケーション」は、そのような時間をあらゆる尺度に集約したようなデザインで、控えめながらも美しく設計されたこのタイムピースの文字盤には、傾いた地球が彫り込まれています。

89800 Calibre Movement
永遠のデジタル表示

2009年に発表されたIWC製キャリバー89800は、デジタル日付表示の定義を塗り替えました。永久カレンダーのトリプルディスク機構は大型の日付表示と月表示を備え、閏年の周期がやや控えめに表示されています。

トップシークレット

フォーミュラ・ワン(F1)マシンの設計で最も重要な部分のひとつがエアロダイナミクス(空力)です。メルセデスAMGペトロナス フォーミュラ・ワン™ チームの代表ロス・ブラウンは、空力こそがマシンのパフォーマンスの決め手となる最も重要な条件であると言います。風洞がマシンの開発プログラムの心臓部である理由も、まさにそこにあります。

インスティチュート・オブ・スイス・
ウォッチメイキング(IOSW)

高級時計の需要がますます高まるにつれ、その製造に携わる有資格の時計職人に対する需要もさらに増加をたどる一方です。

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IWCのダイバーズ・ウォッチは進化し続けています。

スコットランド出身の偉才

多くの病気に対する新しい治療法を発見するため、献身的に努力する優秀な研究者でもあり、勤務先のロシュ社のサッカーチームを数年にわたり指導する熱心なコーチでもある。工学的な美しさと機械式ムーブメントの精度に惹かれる時計愛好家の顔をも持つアンドリュー・トーマスは、多種多様な事柄に情熱を注いでいる。

エクスペリエンス

インヂュニア:伝説のストーリー

アレグザンダー・リンツ

テキスト — アレグザンダー・リンツ 日付 — 2013年1月14日

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電気の発明により一般の人々に対する磁力の影響も徐々に増していきました。IWCの時計技師たちが、自身が製造した時計を磁力から保護する方法について思案し始めたのは、電気の発明からまもなくのことでした。

1888年当時、ヨハネス・フォーゲル・ムスターの指揮の下、IWCは16リーニュから19リーニュの耐磁性ムーブメントを製造し、ノン・マグネティック・ウォッチ・カンパニー(Non-Magnetic Watch Company)へ納品していました。テンプ、ひげゼンマイ、ガンギ車、そしてアンクルレバーはパラジウム合金、アンクルフォークは銅製、そしてアームは金製でした。その後、耐磁性時計は軍隊にとって特別な重要性を持つようになります。同様に、日進月歩で進化する航空機のコックピットにおいても非常に強い磁力が発生するようになりました。そのため、1940年代半ばにIWCは、英国空軍用にプロフェッショナルのためのパイロット・ウォッチを開発したのです。

センターセコンドが付いた12½リーニュのキャリバー89は、文字盤、ケーシングリング、そして軟鉄製インナーケースの中に収納されています。以来、ムーブメントを軟鉄製ケースに収めた伝説のモデル「マーク11」のインナーケースは、IWC「パイロット・ウォッチ」のあり方を定めていきます。「当時、これは全く新しいアイデアでした」とIWCミュージアム・ディレクターのデビッド・セイファーは語ります。

その時のIWCの「パイロット・ウォッチ」が、1955年に発表された「インヂュニア」の直系の前身です。繰り返し述べますが、焦点は時計を磁力から保護することでした。1950年代に見られた機電技術、機械工学、通信、そして運送など様々な分野における急速な発展と共に、磁力が発生する場所も劇的に増えました。発表された第1世代の「インヂュニア」は、気取らないシンプルな男性用時計でした。IWCは、エンジニア、技師、化学者、パイロット、そして医師など特定の職業に就く顧客向けに「インヂュニア」シリーズを製造したのです。当時の「インヂュニア」は、技術的機能を付加させたため当時の標準的な時計と比べると非常に大きくそして厚いケースを用いていましたが、それでもその対象となる顧客の社会的ステータスに相応しい控えめなエレガンスを備えていました。この初代「インヂュニア」は、12年以上もの間、その姿にほぼ修正を加えることなく、非常に多くの人々に親しまれました。宣伝やPR活動は全て、前述の職業に就く顧客に向けて行われ、それらの職業に関連したテーマやイメージが、「インヂュニア」の宣伝に頻繁に使用されたのです。後に「インヂュニア」の象徴となったスタイリッシュな稲妻のロゴがデザインされたのもこの時期でした。

それ以降製造されたIWCの「インヂュニア」は、IWC自社製自動巻きムーブメントを搭載していました。1944年、IWCの技術責任者に就任したアルバート・ペラトンは、直ちにIWC独自の腕時計用自動巻きムーブメントの開発に着手しました。彼は、1946年に早くも自身が作成した最初の時計設計に関して特許を取得します。この設計ではローターの動きが制限されていたため、完璧主義のペラトンは満足しませんでした。彼は、完全なる革命をローターに求めたのでした。同様に、完璧な耐衝撃システムの完成にも注力したペラトンは、1950年にセンターセコンドの付いた最初のキャリバー85シリーズの開発に成功しました。批判を寄せ付けず、直ちにベストセラーとなった、このキャリバー85の様々な後継モデルが、後のIWC「インヂュニア」モデルに使用されました。その中の1つが、ペラトン自動巻き機構、最高の精度を実現するブレゲひげゼンマイ、そして調整用長緩急針を搭載するキャリバー8521で、振動数は従来よりも多い19,800A/hでした。このムーブメントは1958年まで製造されていました。1970年代後半、IWCは初めて「インヂュニアSL」にジャガー・ルクルトクォーツムーブメントを組み込み、1980年代には、ETA社のムーブメントも使用し始めました。そして2005年、IWCが独自に開発したキャリバー80111が初めて搭載された新世代「インヂュニア」(Ref. 3227)が発表されました。「ビッグ・インヂュニア」(Ref.5005)は、キャリバー5005を搭載し、2007年に発表されました。「インヂュニア」シリーズがリニューアルチェンジした2005年以降、シリーズ初のクロノグラフも発表され、このクロノグラフは当初、ETA/バルジュー7750を基にしたIWCキャリバー79350を搭載していましたが、後にIWC製キャリバー89360が搭載されるようになりました。

コレクションのアイコン

「インヂュニア」を生み出しその名を授けたのは、当時IWCの金融部門の責任者アーンスト・グリースハーバー・ユンと技術責任者アルバート・ペラトンでした。現在、IWCに数々のアイコンモデルが存在するのは、彼らの功績と言えるでしょう。それらアイコンを順番にご紹介します。先ず始めは、第1世代の「インヂュニア」(Ref. 666)です。この時計は、恐らく彼らも当時同じことを述べたかもしれませんが、”悪魔の如き”素晴らしい時計でした。この例えは、サタンとよく関連付けられる”666”という数字のためではありません。この第1世代の「インヂュニア」は、その原形をほとんど変えることなく12年間製造されました。第二に、技術的に大きな進歩を遂げたIWC製自動巻きムーブメントであるキャリバー852xがRef.666の信頼できる原動力でした。ムーブメントによって、Ref. 666A(キャリバー852)のように日付表示がない「インヂュニア」もあれば、Ref. 666 AD(キャリバー8521)のように日付表示のあるものもありました。3部から成るケースはねじで留められ、その質は素晴らしいものでした。ステンレススティール製、18Kゴールド製、もしくはスティール製裏蓋の付いた14Kゴールド製モデル(Ref. 766)がありました。全てのモデルが100メートル防水であり、ムーブメントは、軟鉄製インナーケースにより80,000 A/mまでの電磁場から保護されていました。1967年に、新たなRef. 866がRef. 666の「インヂュニア」に取って代わり、第2世代のアイコンモデルとなりました。それは”新しい” 「インヂュニア」でしたが、その基本概念である堅牢性、高い防水性、そして完璧な耐磁性と丸いケースはそのままに、第1世代よりも新鮮でスポーティ、そして現代的な要素を持っていました。しかし、1975年以降、これらの「インヂュニア」は、カタログから姿を消すことになります。

1976年、「インヂュニア」のデザインが大きく生まれ変わります。時計デザイナーのジェラルド・ジェンタにより、全く新しいデザインとなったラージサイズの「インヂュニア SL」(Ref. 1832)は、エレガントでスポーティなスティール製ケース内に収められていました。「インヂュニア」コレクションの中でも2番目に重要なこのアイコンモデルは、今日でもIWCの最も優れ、最も斬新なデザインの1つです。「インヂュニア SL」(Ref. 1832)の外装は40 × 38mmで、技術者とそしてスタイルとテクノロジー両方においてこだわりのある時計愛好家に方々のために製造されてきました。例えば、IWC自社製キャリバー8541 ESのアンクルレバー、ガンギ車、そして振り座は耐磁性の素材で製造されており、軟鉄製のインナーケースは小さなゴム製パッドの上に慎重に備えられ、その結果、80,000 A/mまでの耐磁性とあらゆる衝撃にも耐え得る耐衝撃システムを誇っています。これら時計自体が独創的であり、IWCの描くイメージと完全に合致したのですが、時代には合いませんでした。スティール製モデルは、わずか550個しか販売に至りませんでした。この事実は既に過去のものとなり、IWCの豊かな歴史の一部でもあります。このことから僅かしか製造されなかった「インヂュニアSL」(Ref. 1832)は、今日では熱狂的なコレクターが欲する時計となっています。1832を所有していらっしゃる方は、非常に幸運な方だと言えるでしょう。

キャリバー375を搭載した次の「インヂュニアSL」(Ref. 3505)は、1983年に発表されました。この後継モデルがキャリバー3753を搭載する3506で、1985年から1989年の間に製造されました。これらの新しい「インヂュニア」モデルは、第1世代よりもスリムでエレガント、そして文字盤に描かれたグラフ模様を特徴とする最初の時計でした。「インヂュニア」登場後の最初の25年間は、「インヂュニア」は男性用の時計でした。しかし、1980年代に入り、短い期間ではありましたが、IWCの経営陣がSLラインを一新し、製造拡大を決定した結果、沢山の女性用モデルが市場に徐々に出回るようになったのです。しかしながら、女性用モデルの時代は直ぐに終焉を迎えました。1980年代中盤には既に、女性用モデルはカタログから姿を消していきます。やはりIWCは、今までもそしてこれからも、純粋に男性用時計をつくり続けていくのでしょう。

この記事を終える前に、あるモデルを特別にご紹介しなければなりません。「インヂュニア500,000A/m」です。このモデルは、如何なる強さの磁力にも耐え得るよう製造されました。1980年代半ば、IWCは、スイスの治金技術専門家シュタネマン教授とストローマン博士(ストローマン・インスティチュートの名称になった人物)と共に、完全な耐磁性を持つ腕時計の開発プロジェクトに関わっていました。この「インヂュニア」が成功した要因の1つに、ニオブ‐ジルコニウム合金がありました。この合金は使用するのが非常に難しいのですが、ひげゼンマイに使用されることになりました。ムーブメントを保護するために用いられていた軟鉄製ケースは、突如不要になったのです。この高度な技術が用いられた「インヂュニア」は、磁気共鳴断層撮影装置でテストされ、3.7 百万 A/mもの磁力に耐えました。このモデルは、更に強い磁力にも耐え得たであろうと考えられますが、当時ではそれ以上の磁力を発生させる装置が存在しませんでした。IWCはその謙虚さから、このモデルを「インヂュニア500,000A/m」と呼ぶことにしました。当時、この時計は耐磁性を有する時計の世界記録を打ち立てました。言うまでもなく、「インヂュニア500,000A/m」もまた時計愛好家が求めてやまないモデルです。しかしながら、製造が完了したのは約2700個であることは言及するに値するでしょう。この記事を読んで「インヂュニア500,000A/m」を探し求めようと決意された方、どうぞ幸運が訪れますようお祈り申し上げます。

自宅でもサーキットでも

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2005年にRef. 3227として再び「インヂュニア」を再発表したのですが、それは、同シリーズに新しいダイナミックな命を吹き込むこととなりました。それ以降、IWCは数々の新モデルを発表してきました。既に述べたように、これに幾つかのクロノグラフが含まれています。2013年には完全なるモデルリニューアルの一環として、更に洗練された新しい「インヂュニア」が登場します。IWCシャフハウゼンCEOジョージ・カーンは「インヂュニア」に手を触れながら次のように述べました。「最高のクオリティーを誇るIWCのムーブメント、洗練された機能、そして斬新な素材。これら3つの素晴らしい特徴により、新しい『インヂュニア』コレクションは特別なものになりました」。IWCのクリエイティブ・スピリットをそのまま表現しています。

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2009年に発表されたIWC製キャリバー89800は、デジタル日付表示の定義を塗り替えました。永久カレンダーのトリプルディスク機構は大型の日付表示と月表示を備え、閏年の周期がやや控えめに表示されています。

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