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高級腕時計業界の謎を解き明かすプラットフォーム

高級腕時計業界の謎を解き明かすプラットフォーム
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ミレニアル世代の高級時計愛好家、ブリン・ウォルナー。 高級腕時計を愛用する女性にスポットライトを当て、高級腕時計初心者に時計業界の世界を案内するプラットフォーム、 「DIMEPIECE」の創業者としてその名を知られています

IWCポルトギーゼを着用してジュネーブでのウォッチズ&ワンダー
ズ2024のIWCブースに登場したブリン・ウォルナー

特に有名人やスポーツ選手、公人など、人目に触れる機会の多い人々にとって、時計選びは大きな決断です。ブリン・ウォルナーがそれに気づいたのは、サザビーズの編集部門でオークション用の時計についてのリサーチを行っている時でした。影響力のある有名腕時計の歴史とその文化的意義を学んでいくうちに、彼女は高級腕時計を身に着けた有名女性の姿がメディアであまり取り上げられていないことにも気づきます。高級腕時計について何も知らずに育った彼女の人生が、変わろうとしていた時でした。そして、地下鉄、職場、映画、テレビなど、いたるところで高級腕時計が目に入るようになります。「Dimepiece」は、“インスピレーションを与え、知識を提供し、上から目線の態度を取らずに高級腕時計を身に着けられるようにする”ことを目的とした、女性と時計に関するあらゆるコンテンツに特化したプラットフォームというアイデアとして生まれました。

 

今回IWCは、自らの意志でニューヨーカーとなった彼女に、ロックバンドのザ・キュアー、IWCレディ (もしそんな女性が存在するならば) の女性像、そして威圧的な時計愛好家について話を聞きました。  

スマホの画面を見ない至福のとき

読者が知っておくべきあなたのことを2つ教えてください。

1つ目は、私が高級腕時計の愛好家になったのは比較的最近のことだという点。こうした時計について学び始めたのは2019年からのことで、今も毎日何かしら新しいことを学んでいます。このプラットフォームは、何も知らずに新しい世界に入ってきた人が、自分の道を見つけることができる空間になっていると思います。高級腕時計と聞いて気後れしているのなら、こうした時計について学ぶのは楽しいことだということを覚えておいてほしい。


もう1つは私自身について。インスタグラムのアカウント@dimepieceを運営してはいるものの、スマホを使わない時間を大切にしています。私が最高にハッピーだと感じるのは、ひたすら散歩しているとき。『ヴァニティ・フェア』のソフトボールチームにも所属しています。公園で自然を満喫するのも大好きです。私が高級腕時計を愛する理由もそこにあります。スマホの画面を見ずに時刻を知ることができるから。スマホからのナイスな逃避ですよね。

機械式時計で他に気に入っている点はありますか?

私が時計業界で気に入っていることの1つが、この業界で長年活躍されている人たちでさえ、まだ新しいことを学び続けている私のような人間も快く受け入れてくれることです。この業界の人たちは、常に学び続けているという態度に対してとてもオープンです。威圧的な印象を受けるかもしれませんが、すぐにこうした人たちが、高級腕時計をこよなく愛し、その知識を惜しみなく与えたいと思っているだけなのだと分かります。

デューン/シャンパーニュカラーの文字盤を備えたポルトギーゼ・クロノグラフを着用してウォッチズ&ワンダーズのIWCブースに登場したブリン・ウォルナー
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ポルトギーゼ・クロノグラフ

IW371624

ポルトギーゼ・クロノグラフ

¥1,237,500

ステンレススティール ケース, 自動巻き. ブラックのアリゲーター・ストラップ, ストラップ幅 20.0 mm.

スイス製

— ウォッチズ&ワンダーズ2024でポルトギーゼ・クロノグラフ (IW371624) を着用したブリン・ウォルナー

ジュネーブで開催されたウォッチズ&ワンダーズ2024のIWCブースで、白いパンツスーツのスーパーモデル、ジゼル・ブンチェンと談笑するブラックドレス姿のブリン・ウォルナー

— IWCブースを訪れたIWCのブランドアンバサダーを務めるスーパーモデルのジゼル・ブンチェンと談笑するブリン・ウォルナー

すべての条件を満たす時計

あなたにとって重要なのは、「どの時計を着用するか」ということですか、それとも「どのように着用するか」ということですか?

もちろん、「どのように時計を着用するか」です。時計を見るとき、私たちはそれが何であるか、何を意味するかという先入観を抱きます。それでどんなファッションに合うか判断します。でも実際に時計を手首につけて、自分の個性や感性にフィットさせると、そのすべての先入観が消え去ります。


つまり、「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー」のような高級複雑時計を、ジーンズとTシャツでドレスダウンさせ、スタイリッシュに着こなすことで、自動的にこの時計がより身近でクールな存在になったりする。だから、ご質問に対する答えは間違いなく、「どのように時計を着用するか」ですね。

それでは、ブリンさんはどのように時計を着用されているのでしょうか?あなたのウォッチスタイルとは?

私自身はそんなにたくさんの時計を持っているわけではないんです。私が初めて高級腕時計を手にしたのは、2021年、@dimepieceを始めた年です。ですから、コレクター初心者である私には、特定のウォッチスタイルをひけらかすなんていう余裕はまだありません。私に必要なのは、昼から夜まで、ひとつの会議から別の会議へと、臨機応変に対応してくれる時計。こうした条件をすべて満たす時計です。

ちょっとエッジを効かせて

ブリンさんはファッションスタイルにもこだわりをお持ちですね。それをどう表現されますか?

ウォッチズ&ワンダーズのディナーパーティで、あるジャーナリストにどんな音楽を聴くのか尋ねられました。私がロックバンドのザ・キュアーが好きだと答えると彼は驚いたようでした。私はどちらかというとプレッピーでコンサバな服装をしていますから。誰かを見て、その人のことをあれやこれやと推測し、それが裏切られてびっくりするというのは面白い。服装が私のすべてを物語る必要はありません。その人を知りたいと思うなら、時間をかけて学べばいいんです。

 

自分で言うのもなんですが、私の服装は、まるでダイアナ妃がスケボー男子とデートしているときのようなものだと思うんです。ちょっとエッジを効かせたプレッピークラシックというか。少しレイジーで、寝起きのようなスタイルといった感じですかね。簡単に言うとそれが私の答えです。

リストショットをほとんど撮っていないようですが…。

サザビーズで働いていた頃、私は時計についてあれこれ批評できるほどの十分な知識がなかったため、リストショットをどう理解すればいいか分かりませんでした。Dimepieceを始めた頃は、有名人の写真、彼らがどこにいるのかが分かるような全身写真を掲載していました。どんな服装をしているかが分かるものです。サングラスやアクセサリーをしているのを見ると、ある種のエネルギーが伝わってきます。それが、その時計がどういったものなのか、どのようにスタイリングできるか、その人の生活の中でどんな存在になるのか、といったことを理解する手がかりを提供します。そこから、その時計が自分にとって何を意味するのかについての自分なりの観察を始めることができます。

Brynn ブルーの文字盤とストラップ、18Kホワイトゴールド製ケースのクロノグラフウォッチとシルクスカーフを着用したブリン・ウォルナー
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ポルトギーゼ・クロノグラフ

IW371626

ポルトギーゼ・クロノグラフ

¥2,959,000

18Kホワイトゴールド ケース, 自動巻き. ライトブルーのサントーニ社製カーフスキン・ストラップ, ストラップ幅 20.0 mm.

スイス製

— ホライゾンブルーの文字盤と18Kホワイトゴールド製ケースを備えた「ポルトギーゼ・クロノグラフ」 (Ref. IW371626) を誇らしげに示すDimepiece創業者

: ジュネーブで開催されたウォッチズ&ワンダーズ2024の期間中、IWCブースのバーに座って談笑するブリン・ウォルナーとスーパーモデルのジゼル・ブンチェン。

— 女性にパワーを与える「ポルトギーゼ」:デューンカラーの文字盤を備えたRef. IW371624を着用するブリン・ウォルナーと、ホライゾンブルーの文字盤を備えたRef. IW371626を着用するジゼル・ブンチェン

一般的ではない選択

IWCレディの女性像とはどういったものだと思いますか?

IWCレディとは、IWCを選ぶ、洗練されたセンスを持った女性だと思います。クラフツマンシップにこだわる人。おそらく一般的ではない選択をする人。IWCレディは、落ち着きと優雅さを持ち、誰もがしているものは望まない。[ウォッチズ&ワンダーズで] ジゼルが「ポルトギーゼ」を着けているのを見たとき、とてもセクシーだと思いました。これは前の質問にあった「どのように時計を着用する」かということに戻りますが、あなたのスタイルに時計を合わせるのであって、時計のスタイルにあなたを合わせるのではないということ。白いスーツに身を包んだ美しい女神、ジゼルの手首で「ポルトギーゼ」は、彼女によりエレガンスと女性らしさを与えられていました。より深い切り口で、IWCレディとは、時計を知り、自らの意志でそれを選び、自分のものにしている女性たちのことだと私は思います。

ウォッチズ&ワンダーズのIWCブースについて、どんな印象を持ちましたか?

ウォッチズ&ワンダーズに行かれたことがあるなら、一歩会場に足を踏み入れた途端、自然光が差し込む環境とは別れを告げなければならないことはご存じでしょう。平均的な1日の過ごし方は、8時間かけてこちらのブースからあちらのブースへと渡り歩き、自然光をまったく目にすることなく、何百点もの時計を見て回ることになります。これはちょっとクレイジーな状況だった (笑) ので、今年は、IWCのブースに入って、早朝の「シルバームーン」から、たそがれ時の「オブシディアン」へと移り変わる自然をイメージしたライトスケープの心を落ち着かせる効果を体感できたのは、とても素晴らしいことでした。もう一度やり直せるなら、今度はもう少しブースでゆっくり過ごして、ハンス・ジマーの音楽に浸りたい…。今年は、ジゼルと一緒にいられるのに興奮しすぎてしまって。