ビッグ・パイロット・ウォッチ 43 トゥールビヨン マルクス・ビューラー
「ビッグ・パイロット・ウォッチ 43 トゥールビヨン マルクス・ビューラー」は、2008年に登場した「ビッグ・パイロット・ウォッチ “ビューラー”」の、待望の後継モデルです。航空機のタービンを組み込んだフライング・ミニッツ・トゥールビヨンを搭載しています。
2008年の「ビッグ・パイロット・ウォッチ “ビューラー”」は、スモールセコンドに航空機のタービンが組み込まれていることで、IWCの歴史の中でも最も人気の高い特別モデルのひとつとなっています。コレクターの注目を集めるこの先代モデルを新たに解釈した「ビッグ・パイロット・ウォッチ 43 トゥールビヨン マルクス・ビューラー」は、全世界で51本の限定生産。航空機のタービンが6時位置のフライング・ミニッツ・トゥールビヨンに組み込まれていることが特徴です。トゥールビヨンの内部では、テンプと脱進機を収納した小さなケージが、軸を中心に1分周期で1回転します。質量と慣性が大きいほど、この機構を動かし続けるエネルギー量も大きくなります。トゥールビヨンの重量を減らすために、数時間におよぶ旋盤作業を経て、軽量のチタン合金に機械加工を施しました。機械加工に続いて12枚の極小の羽根を手作業で研磨し、驚くほどレベルの高いディテールと完璧な美的要素で仕上げました。調速機の代わりにタービンをトゥールビヨンケージの上部として使用することで、余分な重量を排除しています。その結果、文字盤上で視線を集めながら、技術的な機能を果たす機構が完成しました。1枚の羽根の下部にひげゼンマイが接続されており、時計技師はタービンを回してテンプのゼロ交差を調整できます。タービンを組み込んだ高度なトゥールビヨンは56個の部品で構成され、重量はわずか0.663gです。アンクルレバーとガンギ車には、ダイヤモンドシェル®技術を用いた処理が施されています。この特別なコーティングによって摩擦が軽減され、ムーブメント内部のエネルギーの流れが向上し、80時間という圧巻のパワーリザーブを実現するのです。直径43mmのケースとリューズはプラチナ製です。手仕事で入念に仕上げられたケースは、ベゼルとラグの表面が磨き上げられています。こうした仕上げによってプラチナの白銀の煌めきが美しく際立ち、タイムピースに気品のある洗練された魅力が生まれています。つややかなブラックラッカーの文字盤にはホワイトの数字をプリントし、スーパールミノヴァ®を塗布したアップライト・インデックスを配置。ブラックのコードバンレザーストラップの内側には、デザインの仕上げとしてマルクス・ビューラーのサインがプリントされています。「ビッグ・パイロット・ウォッチ 43 トゥールビヨン マルクス・ビューラー」を駆動するのは、ペラトン自動巻き機構にセラミック製のパーツを使用したIWC自社製キャリバー82905です。サファイアガラスのシースルー裏蓋から見えるプレート、ブリッジ、ローターはブラックのPVDコーティングで覆われ、レーザーエングレーヴィングの後、エングレーヴィング部分にロジウムメッキが施されています。