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アイリーン・グー - 高く舞う優等生
配送について
フリースタイルスキーヤーであり2022年冬季オリンピックの金メダル候補である、IWCブランドアンバサダーのアイリーン・グー。IWCは彼女に話を聞きました
アイリーンの功績を短く説明します:2020年のワールドカップで男女含めて初の同一大会で2つの金メダルを獲得、デビュー戦となったエックス ゲームズ(X Games)で女性新人選手初の3つのメダルを獲得、世界選手権で史上初の3つのメダルを獲得、中国系選手として初めてエックス ゲームズで優勝し中国の獲得メダル数を2倍にしました。アイリーンは、2022年冬季オリンピックでの金メダル候補でもあり、ハーフパイプとスロープスタイルの両方に出場する世界でも数少ない女性フリースキーヤーの一人です。
IWCは、2022年夏時点でスタンフォード大学への入学が認められた(SATスコアは驚異の1580点)、賢く、努力家で好感の持てるこのアスリートに話を聞きました。
あなたの中国名「谷愛凌」はどのような意味がありますか?
最初の漢字(アイリーン)は「愛」、2つめは「雲」を意味しています。私の家族は全員、自然界を意識した名前を持っています。母のファーストネームは燕、叔父の名前は海という意味です。特に母と私は、同じ空に浮かぶものなので、つながりが深いんです。とても自由な概念です。
— IWCブランドアンバサダーのアイリーン・グー、2021年フリースキー ビッグエアワールドカップ決勝、スティームボート、コロラド(写真:Getty Images)
— フリースタイルスキーヤーでIWCのブランドアンバサダーを務めるアイリーン・グー(写真:Getty Images)
その競争心の強さについて、
ご両親はどのような役割を担ってきましたか?
子供にとって両親や保護者は、その人の道徳観、価値観、仕事に対する姿勢に最も大きな影響を与え、それを形成する存在です。そしてそれは、私にとっても何ら違いはありません。私の祖母は大きな夢を描く人で、とても負けず嫌いなので、その競争心が植え付けられたのでしょう。母はより現実的な考えの持ち主で、私にそのツールと仕事に対する姿勢を教えてくれました。だから、その両方をうまく組み合わせているつもりです。
競技の前、どのようにゾーンに入りますか?何かルーティンがありますか?
私はとても迷信深いので、競技の前にはトラックのウォームアップをします。Aスキップ、Bスキップ、Cスキップ・・・(今はスキー靴を履いているので、ちょっと間抜けに見えますね)。決勝に進むのは8人なので、すべて8セット行います。そしてストックを置きます。1つは上向きに、もう1つは下向きにします。そしてハーフパイプにドロップインする時には、ストックを後ろで2回、手を2回、太ももと肩を2回、頭を2回叩きます。つまり、トントン - トントン - トントン - トントンという感じです。心理学を調べてみたのですが、迷信は競技にすごく向いていて、精神的に強い選手を生み出すと書いてあるんです。
「男みたいにスキーを滑るね」 - ずっと褒め言葉だと思っていました。女性らしさと強さを同等視することのパワーと物凄い表現力に気づくまでは
— 「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41」(REF. IW388101)を着用するアイリーン・グー
— グリーンの文字盤とステンレススティール製ストラップを備えた「パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41」(REF.IW388104)
— ポートフィノ・オートマティック 34 “IWC X COMME MOI”を着用するアイリーン・グー(Ref. IW357410)、中国限定モデル
女性らしさが持つ力
ファッション、スキー、食べ物が大好きなことが、インスタグラムからも明白に伝わってきます。若い女性に伝えたいメッセージは何ですか?
私は、自分自身の女性らしさについて再認識する、長く、そして興味深い旅をしてきました。スキーを始めたばかりの頃、私はチームでたった一人の女の子でした。コーチやチームメイトが男性ばかりで、決まった方法で自分を表現していれば、自然と自分も真似したいと思うようになったんです。「男の子みたいだね」、「男みたいにスキーを滑るね」 - ずっと褒め言葉だと思っていました。感情を封印するのではなく、女性らしさと強さを同等視することがもたらすパワーと物凄い表現力に気づくまでは。
だから、ファッションの世界に入るまでは、そのことに疑問を持ったり、自分の女性らしさに触れることはありませんでした。スキーは表現豊かで、とても自由で、個性的で、ユニークで、とてもパーソナルだという点で、ファッションととてもよく似ていると思います。だから、自分のことをよく理解して自信をつけると、それがスキーにも表れてくるんです。
私のインスタグラムでは、本物であること、そして私の性格やアイデンティティのさまざまな面を見せることを心がけています。人々から「アイリーン、君がモデルかどうかは関係ないんだ。もっとスキー関連の投稿をしろ!」と言われたら、その一辺倒の精神は封印したいですね。私自身、長い間その精神から抜け出せなかったので。若い女の子には、運動が好きでもいいし、ファッションや食べることが好きでもいいんだよ、ということを見てもらいたいですね。強くて健康的で美しく、パワーがあって、発言力があり、運動神経もいい。すべてを持っていても良いのです。
正しいバランスの両立
あなたにとって、次世代のビッグ・パイロットになるとはどういうことですか?
次世代のビッグ・パイロットになるということは、若者にとって本当に刺激的なタイトルだと思います。それは彼らが、アイデンティティや情熱、世界への影響について舵取りができるよう勇気づけるものだからです。また、一定の資格を取ったり、ある年齢に達したり、あるいは任意の基準を満たすまで待つ必要はない、ということを教えてくれています。むしろ私たちは、年齢や出発点に関係なく、グローバルなインパクトを与え、私たちの周りのコミュニティやより広い世界に変化をもたらすことができるのです。
あなたのライフスタイルや考え方とIWCはどのように結びつきますか?
IWCは、とても上品で控えめで、ラグジュアリーな雰囲気がありますね。機能的なファッションにぴったりなので、とても気に入っています。ファッション業界に身を置く者として、自分が何を着ているか、どんなアクセサリーを身に着けているかには気を配るようにしています。でも同時に私はアスリートなので、ダブルコークができなければならないし、信頼できる時計も必要です。控えめで、とても上品で、エレガントで、派手さがないという、実にユニークなバランスを保っている時計だと思います。
リフトに乗らずにハイキングをしていたのは、それだけ周回数が増えたからです。エアバッグの使用時間は2倍になり、雪上練習ができない時はローラーブレードでトレーニングすることになりました。また果てしなくビジュアル化することでもありました。大変でしたが、仕事に対する姿勢が鍛えられました
ハイキング、ルーティン、物理学について
スポーツのキャリアで最も困難だった挑戦について教えてください。
昨年まで学生として、フルタイムで学校に通っていました。だから、他の競技者の半分くらいの日数しか滑ってなかったんです。つまり、何時間も練習につぎ込む必要がありました。リフトに乗らずにハイキングをしていたのは、それだけ周回数が増えたからです。エアバッグの使用時間は2倍になり、雪上練習ができない時はローラーブレードでトレーニングすることになりました。また果てしなくビジュアル化することでもありました。大変でしたが、仕事に対する姿勢が鍛えられました。フルタイムでスキーをするようになった今でも、その意欲と時間が足りないという気持ちは変わりません。自分のトレーニングを後押ししてくれますし、それは良いことだと思います。
あなたは、他の人が一生かけて成し遂げることよりも多くのことを既に成し遂げています。次の目標は?
目標は常に変わっていきます。現在は本を書いています。ニューヨーク・タイムズ紙に論説を書いたばかりなので、出版も徐々に増えてきていますし、執筆やジャーナリズムの分野にももっと進出したいですね。でも同時に、今は素粒子物理学に夢中なんです。毎日、スキーの練習後はお風呂に入るのですが、ある意味ルーティンですね。そして、お風呂ではひたすら横になってYouTubeの動画を見ながら、弦理論について学んでいます。考えるだけでワクワクします。昨日は一般座標変換不変性について学びました…(笑)。私は、いろいろなことに興味があるんです。
— ビッグエアワールドカップで金メダルを獲得したアイリーン・グー、スティームボート、コロラド(写真:Getty Images)